全空間(可能な全てのxの値の範囲)での積分に置いて
を満たす場合の波動関数を「規格化されている」という
(二次元、三次元の系においてはこの式が二重積分、三重積分になる)
なぜこのような定義があるのか
次のような仮説を立てる
量子力学系の状態はその粒子の座標に依存する関数により完全に決定する。
この関数は位置がxで、領域dxに粒子がいる確率がに比例するという性質を持つ
(三次元ならxがx、y、zに変わるだけ、粒子が2つ以上の場合でもそれぞれの粒子nが位置xnで領域dxnにいる確率に変わるだけである)
このとき波動関数の2乗が確率とみなされるので、波動関数は一定の物理学的要請を満たさなければならない
よって粒子を全空間のうちどこかで見つけられる確率は1であるから上で挙げたような式が必要となってくる
その他の用語など
ここで挙げた式の右部分が1ではないある定数になった場合でも、をその定数の平方根で割れば規格化できる
そのような関数を規格化可能であるという
逆に積分したものが発散すると規格化不可能となりその関数は状態関数として許容されない
また、それとは別に関数が許容されるためにはとその一階微分は1価、連続で有限でなければならない
そして、これらの要請を合わせて「行儀良く」なければならないという
つまり規格化とは関数がしっかり状態関数であるということと同値?